肌は主にたんぱく質で作られており、一定のサイクルで新しく生まれ変わっています。
この肌の代謝を「ターンオーバー」と言います。
ターンオーバーが上手くいかなくなると、肌荒れやニキビなどの肌トラブルにつながってしまうため、正常なターンオーバーは美肌づくりの基本です。
正常なターンオーバーを維持するためには、肌の主成分であるたんぱく質や、その代謝に関わる微量栄養素などを不足させないことが大切です。
この記事では、肌のターンオーバーに関わる栄養素やそれらを多く含む食べ物をご紹介します。
たんぱく質
たんぱく質は肌の主成分であり、ターンオーバーに欠かせない栄養素です。
たんぱく質の分解物であるアミノ酸は、体内に一定量以上溜めておくことできないため、一度に摂ってもあまり効果的ではありません。
そのため、たんぱく質を含む食べ物を毎食、定期的に取り入れられているかがポイントになります。
食べ物 肉類、魚類、大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)、卵 など
ビタミンA
ビタミンAには肌の生まれ変わりを促進し、乾燥やかさつき、シワから防ぐはたらきがあります。
ビタミンAは油に溶ける性質があり、油と一緒に摂ることで体内への吸収率が高まります。
油で炒める料理にしたり、ビタミンAを多く含む緑黄色野菜のサラダはオイルドレッシングで食べることをおすすめします。
食べ物 緑黄色野菜(ほうれん草、にんじん、かぼちゃなど)、レバー、うなぎ など
ビタミンB2
ビタミンB2は肌の細胞を作るときに必要となる栄養素です。皮脂の分泌を正常に保つ役割をもちます。
熱には強いものの、水に溶けやすい性質です。長時間水にさらしたり、茹ですぎないようにしましょう。
汁ごと飲めるスープや、少量の水で煮詰めるような煮物がおすすめ。
食べ物 しじみ、あさり、レバー(牛、鶏、豚)、卵、いくら、さんま、牡蛎 など
ビタミンC
ビタミンCはメラニン色素の生成を抑え、シミを予防するいわば美白のビタミンです。
ビタミンCは肌のコラーゲンを作るのに必要な材料でもあるため、不足すると肌のターンオーバーを遅らせてしまいます。
余分なビタミンCは尿に排出されてしまうため、1日数回に分けて摂取しましょう。
熱に弱いため、できればサラダやフルーツのように生のまま食べることをおすすめします。
食べ物 パプリカ、ピーマン、ブロッコリー、カリフラワー、モロヘイヤ、キウイ、レモン、グレープフルーツ、いちご、オレンジ など
ビタミンE
ビタミンEは特に末梢血管の血行を促進する働きがあり、肌の隅々まで栄養素を届ける上で重要な働きを担います。
ビタミンAと同様、油との相性が良いため、オイルやマヨネーズなどと一緒に調理するのがおすすめです。
食べ物 たらこ、明太子、うなぎ、かれい、かぼちゃ、アボカド、アーモンド など
鉄分
鉄は肌の細胞に酸素を運搬し、新陳代謝を促します。
また、コラーゲンを合成する際にも必要な栄養素です。
鉄は動物性食品由来のヘム鉄と、植物性食品由来の非ヘム鉄に大きく分かれますが、吸収率が高いのは動物性食品由来のヘム鉄です。
ただし、非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が高まります。
例えば非ヘム鉄が豊富な小松菜のお浸しには、ビタミンCが豊富なレモン果汁を加えてあげましょう。
食べ物 レバー(豚、鶏、牛)、卵、牛肉、あさり、しじみ、いわし、あゆ、納豆、小松菜 など