肌の糖化を抑えて美肌を保つ食事法

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廣野沙織(ひろのさおり)

フリーランス管理栄養士。
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シミやくすみ、シワ、たるみといった様々な肌トラブルの原因となる体内の「糖化」。いわば美肌の大敵です。

糖化は食べ物や飲み物から摂った余分な糖質が原因であるため、糖化のしやすさは普段の食生活に大きく左右されます。

ここでは肌の糖化について解説し、肌の糖化を抑える食事法についてご紹介します。

 

糖化とは?

食べ物や飲み物から摂った余分な糖質が体内のたんぱく質と結び付くと、AGE(糖化最終生成物)という物質が作られます。
これが糖化という現象です。

 

体内で起こる糖化、そしてそれにより作られたAGEは様々な悪い作用をもたらすことが知られています。
特に肌への影響は大きく、

  • 糖化によって生み出された老廃物が皮膚の細胞に沈着すると、シミやくすみとなって肌の透明感が失われる。
  • AGEによって肌のハリを保つコラーゲン繊維が破壊され、肌の弾力が失われる。シワやたるみの原因に。

このような肌への悪影響があることが知られています。

 

重要なのは、食べ物や飲み物から摂った余分な糖質とたんぱく質が結び付くということ。

体内で糖質が溢れる、つまり、血糖値を下げる働きをもつインスリンの処理能力以上にたくさんの糖質を摂ったり、高血糖な状態が続いたりすることで体内の糖化は進みやすくなり、AGEもたくさん作られてしまいます。

 

糖化を防ぐ食べ方のコツ

シミ、くすみ、シワ、たるみなど様々な肌トラブルの原因となる体内の糖化。
美肌を保つには何とかして糖化を防ぎたいですよね。それにはやはり普段の食生活が鍵となります。

 

まずは糖質を摂り過ぎない

甘いもの大好き、スイーツをご飯代わりにすることがある、麺類や丼物に偏りがち、などが当てはまる方は要注意。

糖化を防ぐためには、糖質の摂り過ぎに注意することが第一に重要です。

 

ただし、糖質を摂らなすぎるのもよくありません。

糖質が極端に少ないと、糖質からでは足りないエネルギーをたんぱく質を分解することで補い、結果的に肌がぼろぼろになってしまうからです。

 

全体の摂取エネルギー(カロリー)の60%程度を糖質で摂ることを目標にし、それを大きく上回らければ問題ありません。

成人女性の推定必要エネルギーはおよそ2000kcalなので、60%の1200kcal(糖質の重さにして300g)に収まるよう心掛けてみてください。

 

丼ものや麺類など炭水化物(糖質)に偏った食事はなるべく控え、糖質が大量に含まれている甘いお菓子、スイーツなどの食べ過ぎに注意しましょう。

 

ベジタブルファーストで食後血糖値上昇をゆるやかに

食事の際は野菜から先に食べる「ベジタブルファースト」という食べ方。

この食べ方は、野菜に多く含まれる食物繊維がご飯などに含まれる糖質の吸収をゆるやかにしてくれるため、食後の血糖値の急上昇を防いでくれます。

 

食後の高血糖状態は、血液中の糖質がたんぱく質と結び付き、糖化が進行しやすい状態です。
食後の高血糖を防ぐために、ぜひベジタブルファーストの食べ方を習慣付けましょう。

 

もちろん全体としての食物繊維の量(野菜の量)も重要なので、なるべく野菜がたくさんとれるような食生活を意識してみてください。

単にサラダを食べるだけでなく、お味噌汁を具沢山にしたり、挽肉料理にみじん切りの野菜を入れたりすることで食事全体の食物繊維量を増やすことができます。

 

ダラダラ間食をしない

口さみしいからといって、チョコレートやキャンディーなど甘いものをダラダラと食べるのは、糖化を進めてしまう可能性があるため、あまりおすすめしません。

間食する度に血糖値は上昇し、インスリンの働きでカバーできない分は余分な糖質として体内の糖化を進め、AGEを生み出す原因となります。

 

間食をしたい場合、あまり血糖値が上昇しにくく低糖質なものを優先しましょう。
例えば、ナッツ類、無糖ヨーグルト、小魚、チーズなどがおすすめです。

美肌づくりにおすすめのおやつについてはこちらの記事でも紹介しているため、参考にしてみてください。

 

糖化を防ぐことが美肌づくりの鍵

美肌を手に入れるには、肌に良い栄養素を摂ることも重要ですが、肌トラブルの原因となる糖化を防ぐことも大切です。

もしかしたらあなたが今抱えている悩みも体内の糖化が原因かもしれません。

糖化の進みやすさは普段の食生活によるところが大きいため、今後はぜひ「糖化を防ぐ食事法」を心掛けてみてくださいね。

 

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